【初心者向け】RAWとJPEGどう違うの?RAWとJPEGの違いをわかりやすく解説します!

2022.08.22 文章修正

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こんにちは、株式会社ラズスタジオ、カメラマンの綾です!

カメラマンとしても活動していいると、「JPEGとRAWの違い」についての質問を多くいただきます。

カメラの機能や撮影方法と違い、データのお話しになる今回のお話。

より分かりやすいよう、料理に例えたりしておりますので、肩の力を抜いて読み進めていただけると嬉しいです!

1.RAWとJPEGの保存形式の違いについて

1-1.RAWとJPEGは写真データに含まれる情報量が違う!

RAWとJPEGの違いについてわかりやすく説明をするために、料理に例えていきます。

今回の例えは「ビーフカレー」にします。これからビーフカレーを食べるぞ!というシーンを想定してください。

ビーフカレーのイラスト

子供も大人も大好きなカレーです。

ではまず、「RAWデータのカレー」にはカレー以外に、じゃがいもや玉ねぎ、牛肉、果てはスパイスなどの素材のレシピが置かれているような状況です。

RAWデータのイメージ

それに対して「JPEGデータのカレー」はカレーしか置かれていない状況です。レシピは置かれていません。

JPEGのイメージ

つまり、写真でいうと、

  • RAWデータは、その写真を作り上げるために必要となった情報がほぼすべて含まれている写真データ。
  • JPEGデータは、その写真を作り上げるために必要となった最低限の情報が含まれている写真データ。

となります。

これがわかりやすい大きな違いといえます。

2.RAWとJPEGの実際の違い

2-1.RAWとJPEGはデータ容量に違いがあります。

RAWデータのようにレシピまでおかれていると、カレーを楽しむ以外にも、じゃがいもや、玉ねぎ、お肉、クミン、唐辛子…などなどの事細かな情報が記されており、カレーを食べながらも私たちが得られる情報は多いです。

使用した分量も含まれています。まさにレシピ情報。

JPEGデータだと得られる情報量は少ないものになります。

カレーはカレー。おいしいね!作りたいけどレシピがわからない!

このように、

  • RAWデータはその情報量が多いため、データ容量がとても大きいです。
  • JPEGはその情報量が少ないため、データ容量はとても小さいです。

2-2.RAWとJPEGは編集の幅に違いがあります。

素材のレシピ情報がわかれば、そのレシピをもとに甘口にも辛口にも自分好みに作り直すことができます!

しかし、カレーそのものだけ、レシピの情報もない場合、見よう見まねでは作り直すことも難しく、味を変えるためにはソースをかけたりするぐらいしかできません。しかもソースを入れすぎちゃうとおいしくなくなりますよね。

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このように、レシピ情報さえあれば、カレーを自分好みに味にアレンジをすることが可能になります。

この自分好みの味に変化させる一連の過程(編集)のことを、写真だと「現像」、して今回はRAWデータの変化なので、「RAW現像」と呼びます。

2-3.RAWとJPEGは閲覧方法、編集方法に違いがあります。

「自由に編集できるなら、RAWデータの方が優秀じゃないか!」と思われたと思います。ここからはデータの閲覧についてご説明します。

撮影をしたデータについて、RAWデータもJPEGデータも、カメラ上では確認・閲覧をすることが可能です。

しかし、多くの方が、カメラからパソコンへデータを移されますよね。

また、昨今の最新機種では撮影データをスマートフォンやタブレットへ転送をすることも可能になっています。

このデータをカメラ以外のデバイスに移動した際に

  • RAWデータはRAWデータ閲覧・編集用の専用ソフトが無ければ、データの閲覧・編集が行えません。
  • JPEGデータは、専用のソフトが無くても閲覧・編集することが可能なデータです。

なので、RAWデータで撮影を行ったとしても、自宅のPCやスマートフォンでデータを見ようとしても、「専用のソフトが無ければ見れない!」といった問題が起こります。

逆にJPEGデータは専用のソフトなどは必要なく、パソコン、スマートフォンなどで、閲覧したり、ソフトでの編集が可能な汎用性に長けたデータといえます。

3.RAW現像とは

3-1.RAWデータを専用ソフトで編集をし、画像データに仕上げること

レシピの情報を基に、スパイスや材料のサジ加減を調整し、自らでカレーを作り上げていく作業、つまり料理をしていきます。

シェフは撮影者(もしくは編集者)になります!

実際の写真では、RAW現像では明るさや色味はもちろんのこと、暗く映ってしまった写真を明るくし、綺麗に見せることができたり、白飛びしてしまいがちな空の色も、綺麗な青空に仕上げるなど、編集・アレンジ方法は無限にあります。

その中でも代表的なものはホワイトバランス(色温度)を変えることが可能です。

カメラの設定で悩みがちなホワイトバランスですが、実はRAWデータだと、RAW現像上で、簡単に変えられちゃいます。

ただし、手ブレ補正やボケてしまった被写体の復元などは編集に限界があるため、現像ソフトは万能ではない、ということだけは注意が必要です。

ポートレートといった被写体あってこその撮影の場合は、撮影画像の確認を行いながらスムーズに撮影を行うためにも撮影中に適切なホワイトバランス調整は必要です!

色味がおかしいと、撮影者は「後から編集できるよ」と伝えても、被写体の方には、なかなか伝わりにくいお話しになってしまいます…。

さて、このようなRAW現像、すなわち料理を行うためにはキッチンが必要不可欠ですよね。

このキッチンがPCで使用する現像専用ソフトのことを指します。

3-1-1.現像ソフトとは

RAW撮影が可能なカメラを購入すると、同梱されているCD-ROMがあると思います。そのCD-ROMの中に各メーカーオリジナルの現像ソフトが同梱されています。

キャノンさんだと「Digital Photo Professional」、ニコンさんだと「Capture NX-D」、ソニーさんだと「Imaging Edge(Remote/Viewer/Edit)」などなどといったソフトが代表的。かつカメラ購入時についてくるので実質無料です。

他にも、代表的なものとしてAdobeさんの「lightroom」「lightroom classic」「photoshop」、などのカメラメーカー以外が作成した現像専門ソフトもあります。

これらは無料のものや有料のものなどさまざまに出回っています。

そのなかでも代表的なのはやはりAdobeさんの「lightroom」「lightroom classic」「photoshop」ではないでしょうか。

これらのソフトは基本PCにインストールをして使用するソフトとなっております。

そのため、現像作業には基本的にPCが必要不可欠となります。

システムキッチンを導入するには、そのためのスペースが必要なイメージです。

このソフトを使うと、撮影したRAWデータを閲覧したり、自由自在に編集をすることが可能なります。

3-2.JPEGデータはカメラがRAWデータを自動的に現像している。

カメラの保存形式のJPEGデータも実は、元はRAWデータになります。

基本カメラのシャッターを押すと作成されるデータはRAWデータです。

そしてカメラの中、本体の部分には「画像エンジン」といわれる高性能パーツがあります。

作成されたRAWデータがこの画像エンジンを通過することで、JPEGデータに変換(編集)をしてくれているのです。

つまり、シェフ(編集者)はカメラ。キッチン(専用ソフト)は画像エンジン。となります。

これが、カメラでRAWとJPEG、2種類の保存形式が存在している理由につながります。

4.JPEGとは

ここまでお話しをさせていただきました。

おそらく読者様のなかにはお気づきの方がいらっしゃり、また突っ込みたくて仕方がないかもしれません。そう、RAWで撮影しても最終的にはJPEGで仕上げます。ここで改めてJPEGについてお話しをしたいと思います。

4-1.JPEGとはWEB掲載や印刷に適した世界基準のデータ

カレーとして仕上がった状態の情報しかありませんけれどもアレンジをしなければ最高の状態でカレーと認識できますよね。

比較的軽めのデータ容量で、そのものを綺麗に表示、印刷することに適した画像のファイル形式となり、一般的に普及している画像ファイルもこのJPEGです。

カメラはもちろん、スマートフォンやタブレットなどにおいて、専用のソフトなどを必要とせず、メーカーやスペック問わず、閲覧することが可能なデータとなっています。

4-2.軽くて高画質を保つ。

アレンジもしなくてもおいしいカレーは、おいしいカレーで大満足です。

この“軽い”という基準は、JPEGが表示できる色数がもととなっています。

JPEGは約1670万色を再現できるデータ。

この約1670万色以上を再現できるデータはほかにも.EPSや.PNGなどがありますが、専用のソフトやスペックが必要だったり、容量も大きくなってしまいがちです。

そのなかでは一番の容量の軽さをほかっているため、省エネデータともいえます。

そのため各パソコンメーカーからスマートフォンメーカーが採用しています。これがJPEGが普及している要因の一つでもあります。

4-3.JPEGは”見る専門データ”。編集すると画質が劣化する。

スパイスの情報が無いので、変化をつけるならば、出来上がっているカレーからしかできない。じゃがいもを抜く、玉ねぎを抜く、ソースを加えるなどなど…。アレンジすればするほど、おいしくなくなります。

JPEGデータは難しい言葉になりますが「非可逆圧縮」という圧縮方法を用いて、この誇るべき容量の軽さを実現しています。

この「非可逆圧縮」を簡単に言うと、「その時に完成した料理の味を完ぺきに維持するのはできませんよ」ということです。

アレンジを加えようとすると、おいしくなくなる。この現象を劣化と呼びます。

この劣化は、例えばフォルダからフォルダへのコピー等では劣化しません。

しかし、”再保存”という行為で劣化します。再保存というのは、PhotoshopやペイントソフトなどでJPEG画像を開き、上書き保存をしたり、名前を変えて保存することを指します。

しかも!たとえ、開いたJPEG画像を修正していなくても、そのまま上書き保存をするだけで、劣化していきます。これはJPEGの性質上変えられないものとなります。

サンプルとして、下記JPEG画像をご用意しました。

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このJPEG画像の容量は115 KB (118,466 バイト)となります。

この画像をWindowsのペイントで修正を特にせずに、開く→保存を10回繰り返してみます。

その画像がこちらになります。

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このJPEG画像の容量は102 KB (105,328 バイト)となり、

修正を行っていないにも関わらず、約13KBものデータが喪失してしまいました。

13KBものデータを喪失したことにより、階調が失われ、ノイズが発生しています。

スタート画像

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10回保存した画像

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このように、世界基準的に使われている容量の軽さの裏に、編集する度と劣化するというデメリットがあります。

5.まとめ

  • 専用ソフトを活用して、じっくりと編集を行い、味を楽しみたい人はRAWデータがオススメ!
  • スピーディーに写真を楽しみたい人はJPEGデータがオススメ。

手間をかけて、自分オリジナルのカレーを作って楽しむのか、さっとおいしいカレーを作って楽しむのか。このように食事もその目的によってさまざまな方法がありますよね。

写真も全く同じです。撮影した写真をご自身の感性で好みに合わせて撮影後に編集するもよし、編集せず、撮影で来たその瞬間を楽しむもよし、

ご自身の写真ライフにあった保存形式で写真を楽しみましょう。

このブログがRAWとJPEGの違いについての参考になれば幸いです。

 

 

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それでは、今回の記事はここまで。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

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