【黒バック人物撮影ライティング】背景を黒バックする人物撮影方法について解説
株式会社ラズスタジオです。
今回のブログは、「背景が黒バックでのモデル撮影」の撮影方法について解説します。
この撮影方法は、コントラストがはっきりとした写真に仕上がりが人気の撮影方法です。
このブログを読めば、黒背景で人物が浮かび上がっている写真を撮影するためのポイントを知ることができます。ライティングの見本も掲載しておりますので、是非参考にしてください。
目次
1.黒ホリで、背景を黒バックにした写真を撮影する方法
黒ホリで、背景を黒バックにした写真を撮影する方法の大きなポイントは2つ。
- 撮影用照明を使用し、照明以外の光をカメラに認知させないこと。(例:室内照明、窓からの自然光など)
- 背景に光を回さないようにすること。
この2つのポイントを押さえる方法を撮影準備の観点からお話ししてまいります。
撮影場所:大阪本町・レンタル撮影スタジオ|LUZZ STUDIO(ラズスタジオ)
ステップ1.カメラの設定
ストロボを発光させない状態で被写体を撮影したら、何も映っていない真っ黒な写真に仕上がるカメラ設定をします。これは、背景を黒バックにするための露出設定を決めるために行います。
そのため、カメラのモードは、ISO、F値(絞り値)、シャッタースピードの露出設定を自由に設定できる、マニュアル撮影モードを推奨します。
マニュアルモードで設定を行うことで、ストロボ以外の光を認知させない露出設定をスムーズに設定できます。
実際に撮影した画像のスクリーンショットです。
各種設定のポイント
- ISOの数値を一番低い数値に設定する
ISOの数値をカメラで設定できる一番低い数値に設定します。ISOの数値を低くすることで、弱い光をカメラは感知しなくなります。つまり、照明の強い光しか感知しない。ということです。 - F値(絞り値)は、解放ではなく絞る
次に、F値(絞り値)について。今回背景は黒色なので、F値(絞り値)を解放にして背景をぼかす必要がありません。また、かすかな光を取り込まないようにするため、F値(絞り値)は大体F5.6~F10辺りを目安に設定してください。
※このF値については使用するカメラのセンサーサイズとレンズの組み合わせによって変わります。 - シャッタースピードは1/125以下の手ブレをしない数値に設定。
シャッタースピードは背景の明るさに変化をもたらします。今回背景は黒色(=暗い)にしたいので、遅くさせず、手ブレを起こさない1/125を目安に設定しましょう。
ヒント:部屋の照明をすべて消す必要はありません。
よくある誤解として「真っ暗な部屋で撮影しないといけない」と思われがちですが、実はそうではありません。真っ暗な状態ではピント合わせが非常に困難になるため、適切な方法で撮影する必要があります。
重要なのは、カメラの露出設定を調整し、強い光だけに反応するようにすることです。 これにより、背景は黒く、被写体は明るく写し出すことが可能になります。
方法はいくつかありますが、ここでは2つの方法をお伝えします。
- 撮影する被写体の位置から一番遠い室内照明をつける。(今回はこの方法で撮影しています。)
撮影する被写体の位置から最も遠い場所にある室内の照明を点けます。このわずかな光を利用してピントを合わせる方法です。 - ストロボのモデリングランプを使用する方法。
撮影する被写体によっては、方法1では対応できない場合があります。その際はストロボのモデリングランプを転倒し、この光を利用してピントを合わせます。
多くの場合、方法1で十分な効果が得られます。しかし、撮影場所の環境によっては、方法2を試す必要があるかもしれません。状況に応じて最適な方法を選択することで、常に最高の黒背景写真を得ることができます。
ステップ2.被写体の立ち位置
被写体の位置は壁から1ⅿ以上離れた場所にします。
被写体の立ち位置を背景に近づけすぎると、必然的にストロボが背景に近づくことにより、背景に光が回ってしまい、黒背景に仕上がらなくなります。
そのため、壁から1ⅿ以上離れた場所立って頂き、背景に光を届かないようにしましょう。
ステップ3.撮影用照明機材のセッティング
モデルの立ち位置が決まったら、ソフトボックスを取り付けたストロボを向かって右側から被写体に向けて照らしてます。
ソフトボックスを使用することで、光を集中させたい被写体に向かって角度、高さ、向きをコントロールし、被写体をしっかりと映しだすことで、黒バックの背景がより際立ちます。
・ストロボの光量を決める
真っ黒な状態から、被写体を照らしたい方向にストロボを設置し、撮影を進めます。
まずは、被写体を照らしたい明るさになるように光量を調整していきます。
白飛びや肌のテカリなど、光が強すぎない状態がベストです。
今回使用したモノブロックストロボは最低光量が1/16ですので、この1/16をスタート。
今回の撮影では1/8に設定しました。
・被写体に対するストロボの角度・距離・高さを調整する
カメラの設定が決まり、ストロボの光量が決まったら、最後にストロボの角度・距離・高さを調整します。
着地点としては「被写体には理想の光を当てながら、背景には光が回らないベストポジション」を探します。
例えば、被写体の真正面からストロボを当てると、被写体にしっかりと光が届きますが、背景にも光が届いてしまいます。
被写体の後ろに光が届く角度のイメージ
背景に光が届いてはダメなので、こういった場合は、被写体の横から正面までの丁度中間にあたる斜め45度辺りスタート地点として位置の調整を行います。
ソフトボックスの光はまっすぐ光が届くので、角度をつけることで、被写体の後ろの背景には光が当たっていない状態を作ることができます。
後は背景に光が届かない範囲内で、被写体に届ける光の範囲を調整します。
被写体の後ろに光が届かない角度のイメージ(今回の撮影)
特に黒背景での撮影では、照明機材の向きと高さと角度によって、被写体の印象が大きく変わるため、これらの調整は非常に重要です。
人間の体は直線だけで構成されているわけではないため、光源の角度をほんの少し変えるだけでも、影の出方は大きく変化します。
今回の写真では、被写体の片側を完全に黒背景に溶け込ませるような、明暗がはっきり分かれた二分割のライティングを目指しました。そのため、光源を被写体に対してほぼ平行になるように配置しています。
このように、光源の高さと角度を調整するだけで、様々な表現が可能になります。それぞれの調整がどのような効果をもたらすのか、実際に試しながら確認してみるのがおすすめです。
光の当て方一つで写真の印象が大きく変わる面白さを体験し、黒背景撮影に適したライティングを見つけてください。
2.【応用】2灯ライティングでより背景より被写体を浮かび上がらせる
今回紹介した方法をベースに、照明機材を2灯に増やし、左右両側から被写体を照らし出すことで、より被写体を際立たせる印象に演出することも可能です。
撮影場所:大阪本町・レンタル撮影スタジオ|LUZZ STUDIO(ラズスタジオ)
3.まとめ
今回は、黒バック背景での撮影方法について解説してまいりました。黒ホリ撮影においてバックでの撮影はアーティスト写真の撮影などでクールな印象になります。
黒ホリで、背景を黒バックにした写真を撮影する方法の大事なポイントは2つ。
- 撮影用照明を使用し、照明以外の光をカメラに認知させないこと。(例:室内照明、窓からの自然光など)
- 背景に光を回さないようにすること。
この2つのポイントを押さながら、カメラの設定、ストロボの設定、被写体の位置を決めて、撮影を行えば、黒バック背景の撮影ができます。
撮影後の写真の仕上がりのイメージを決めているとよりわかりやすく設定やライティングを行えます。
このブログを参考に、黒バックで撮影を行いたいとお考えの方のご来店を、スタッフ一同心よりお待ちしております。
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それでは、今回の記事はここまで。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!